新技術・新工法 ─ プレキャスト化 ─
プレキャスト化
工場や現場付近の製作ヤードなど、架橋地点と異なる場所で製作することをプレキャストといいます。ここでは、PC部材の一部あるいは支間の一部にプレキャスト部材を使用した橋梁を紹介します。
スプライスPC橋
概要

スプライスPC橋とは、主桁端部および中間支点部付近を場所打ち桁構造とし、径間部をプレキャスト桁構造(一般にプレテンション合成桁またはスラブ桁)とした複合構造橋です。
部材の接合は鉄筋継手による場所打ち接合とし、プレストレス導入により場所打ち部およびプレキャスト部を一体化します。径間部に高強度のプレテンション桁を用いることによる変断面への対応により合理的な設計を可能としています。
接合部の構造

特徴
○コスト縮減
プレキャスト部材の使用、支保工施工部の低減および支承数の減少により、コストの縮減が図れます。
○長支間化
支間長40m~60m規模の橋梁へ適用が可能です。
○高い信頼性
構造としての新規制はあるが、それを構成する一つ一つの技術は信頼性の高い従来技術からなり、それらを高度な解析と実験で検証している。
○工期短縮
高強度のプレキャスト桁の使用により工期短縮が望めます。
○環境の保全
場所打ちコンクリート工事を大幅に減らすことで、合板型枠の消費を削減し、環境にやさしい工法となっています。